ウイスキーの豆知識

5大ウイスキーの特徴

  • スコッチ ウイスキー
    スタイル スムースでモルト感、
    バランスがあり複雑
    蒸溜 銅製のポットスチルで2回、
    グレーンは連続式蒸溜
    熟成 オーク樽で3年以上
  • アイリッシュ ウイスキー
    スタイル スムース、穀物感、
    ライト
    蒸溜 ポットスチルで3回、
    もしくは連続式蒸溜
    熟成 オーク樽で3年以上
    その他 熟成後にブレンドされる
  • カナディアン ウイスキー
    スタイル スムース、バランスがある、
    スイート
    蒸溜 ポットスチルもしくは
    連続式蒸溜
    熟成 ホワイトオーク樽で3年以上
    その他 エイジはブレンドの平均年数を記載
  • アメリカン ウイスキー
    スタイル スムース、オーク感、スイート、
    ライト
    蒸溜 2度の連続式蒸溜で度数62%まで、その後ポットスチルで度数を70%〜80%へ。
    熟成 新たにチャー(火入れ)した樽に2年以上
    その他 バーボンの場合穀物は
    51%以上がコーン
  • ジャパニーズ ウイスキー
    スタイル スムース、スイート、
    バランスがある、複雑
    蒸溜 モルトはポットスチル、
    グレーンは連続式蒸溜
    熟成 オーク樽で3年以上
    その他 ミズナラの樽などが使用される場合も

※代表的な特徴ですべての製品に当てはまる訳ではありません。

スコッチの種類

モルトウイスキー

  • モルトウイスキーは
    原料に麦芽のみを使用。
  • 同じ蒸溜所の複数バッチが
    ブレンドされている場合が多い。
  • スコットランドには6つの
    モルトウイスキーの産出エリアがあります。

グレーンウイスキー

  • 現在グレーンウイスキーを
    製造する
    大手の蒸溜所は
    7つしか存在しません。
  • 麦芽と他の穀物を
    原料として、
    連続式で
    蒸溜されます。
  • シングルやブレンドのグレーンウイスキーもまれに
    存在しますが、
    ほとんどのグレーンウイスキーは
    ブレンデッドウイスキーの原料として使用されます。

スコッチの製造工程

  1. 製麦
    原料となる大麦の種子に含まれるデンプンは、そのままでは発酵させることができないため、糖に変える必要があります。選粒した大麦をスティープと呼ばれる浸麦槽で仕込水に浸し、数時間おきに水を抜いて空気にさらし乾燥。これを数日間繰り返します。収穫直後の麦芽の含水率は16〜17%程度ですが、これを45%程度まで上げることで発芽がはじまります。このときに生成される酵素が、デンプンを糖に変える働きをもっているのです。また、スコットランドの麦芽の乾燥には、ピート(泥炭)が利用される事もあります。ウイスキーのスモーキーフレーバーはこのピートによるものです。
  2. 糖化(マッシング)
    粉砕された麦芽をマッシュタン(糖化槽)へ投入し、次の発酵に必要な麦芽を抽出する工程。ここで麦芽自体の酵素を作用させることで、麦芽中のデンプンはアルコール発酵可能な糖類、タンパク質はアミノ酸などに分解されます。
  3. 発酵(ファーメンテーション)
    発酵とは糖化工程で得られた麦汁に含まれる糖類を、酵母の働きによってアルコールと二酸化炭素に分解し、アルコール度数が7〜9%ほどの発酵液(モロミ)をつくる工程です。
  4. 蒸溜(ディスティレーション)
    発酵工程で得られたアルコール度数7〜9%のモロミを度数の高いお酒へと変えるのが蒸溜工程です。アルコールは78.3℃で沸騰するため、この性質を利用してアルコール分を分離・濃縮。これを繰りかえすことでよりアルコール濃度の高い蒸溜液(ニュースピリッツ)が得られます。
  5. 熟成(マチュレーション)
    できたばかりのニュースピリッツを加水して樽に詰め、数年~10年、ときには20年~30年以上にもおよび熟成を行います。外気との接触や樽材から溶出するリグニンやタンニン、ポリフェノールなどの成分がウイスキーに付与されていくことで、まろやかで複雑な味わいへと変化していきます。
  6. ブレンド(※ブレンデッドウイスキーのみ)
    熟成されたウイスキーをよりまろやなで飲みやすいウイスキーに仕上げるために、それぞれのウイスキーをブレンドします。このブレンドの配合割合や使用するウイスキーによって、さまざまな味わいをもったブレンデッドウイスキーに仕上がります。ブレンデッドウイスキーにとってこの工程は、味わいを決める最も重要な作業のひとつ。ブレンド工程に責任をもった職人をマスターブレンダーと呼び、デュワーズでは現在のステファニー・マクラウド女史が務めています。
  7. 再熟成(デュワーズ特有)
    多くのブレンデッドウイスキーはブレンド後にボトリングの作業に入りますが、デュワーズではよりなめらかさを追求するために、ブレンド後のウイスキーを再び樽に詰めて熟成させる「ダブルエイジ製法」を取り入れています。この手間と時間を惜しまない製法により、飲みやすく、どこまでもなめらかな味わいが生み出されます。