コラム

2025.02.11

スコッチウイスキーの産地「アイラ」について

  • ウイスキー知識

アイラウイスキーとは

アイラウイスキーの歴史と特徴

アイラ島はスコットランドの西海岸に位置し、スコッチウイスキーの中でも独特のキャラクターを持つウイスキーの産地です。その歴史は古く、18世紀にはすでに蒸留が行われていた記録が残っています。
アイラウイスキーの最大の特徴は、ピート(泥炭)を使用することで生まれるスモーキーな香りです。この香りは、ウイスキーの個性を引き立てる重要な要素となっています。

アイラとアイリッシュの違い

アイラウイスキーとアイリッシュウイスキーは、言葉が近く、よく混同しがちですが全くの別物です。アイリッシュウイスキーはアイルランドで造られたウイスキーのことで、通常ピートを使用せず3回蒸留されるため、スムースで軽やかな味わいが特徴。
一方、アイラウイスキーは、通常ピートを使用しており2回蒸留が主流です。力強いスモーキーさと複雑な風味を持ちます。アイラとアイリッシュには作られている国・製法だけでなく、風味にも大きな違いがあるのです。

アイラウイスキーの味わい

スモーキーな香りの秘密

ピートを使用することが、アイラウイスキーのスモーキーな香りの秘訣です。ピートは、アイラ島の湿地で採れる泥炭で、麦芽を乾燥させる際に燃やされます。ピートを炊いた時の独特な香りがする煙が麦芽に染み込み、アイラ特有の香りを生み出しているのです。

フェノール値とは何か

フェノール値はピートを焚いたときに麦芽についたフェノール化合物(スモーキーな香りの元)の濃度を示す指標です。ppm(パーツ・パー・ミリオン)で表されます。
フェノール値が高い方が、スモーキーな香りや味わいが強調される傾向があり、アイラウイスキーには高い数値のウイスキーが多いです。たとえば、カルト的な人気を誇るアイラウイスキーはフェノール値が50ppm以上。スモーキーな香りを愛するアイラ愛好家にはたまらない逸品と言えるでしょう。

アイラウイスキーの飲み方

アイラウイスキーは、そのスモーキーさを楽しむためにストレートで飲むのがおすすめです。ただし、少量の水を加えることで香りが広がり、味わいの変化を楽しむことができます。また、寒い季節にはホットウイスキーにして、スモーキーさと温かみを堪能するのも一興です。

まとめ

アイラウイスキーは、その独特なスモーキーな香りと複雑な味わいで、世界中のウイスキーファンを魅了しています。個性的な蒸留所の歴史や特徴を知ることで、さらにその奥深さを楽しむことができるでしょう。ぜひ、あなたもアイラウイスキーの魅力を堪能してみてください!